令和8年6月12日、第2回大分市議会第定例会が開会しました。
本定例会で注目すべきは、大規模火災から復興が進む佐賀関の現状と、近年起きた不祥事に対する組織改革、そして市民生活に直結するインフラ調査の進捗です。
佐賀関大規模火災の復興状況
令和7年11月18日の発生から半年が経過した佐賀関大規模火災。被災された方々への定期的なきずな交流会や、公民連携によるアウトリーチ支援が今も続けられています。
現場の公費解体については、対象となる172棟のうち169棟の申請があり、現時点で約2割の解体が完了しました。令和8年11月末までの完了を目指し、騒音や粉塵対策として、田中自治公民館や佐賀関支所内の老人憩いの家といった日中の避難場所も確保されています。
自力での住宅再建が困難な方々への支援として、田中運動公園内のテニスコート跡地に整備される復興市営住宅の方針が具体化しました。
5月24日に開催された住民向け意見交換会を経て、当初の2階建て計画からエレベーター完備の3階建て集合住宅へ見直され、住民の皆様からも一定の理解を得ています。令和8年6月から入居申込みの受付を開始しており、令和9年12月の完成を目指して動いています。
不祥事を断つ行動指針
大分市は、今年度をコンプライアンス行動指針元年と位置付け、過去に発生した官製談合や情報漏洩といった重大な不祥事の再発防止に全力を注いでいます。
昨年公表された調査報告に基づく延べ66項目の再発防止策のうち、昨年度中に40項目への対応を完了しました。今年度中の残り全項目の完了に向け取り組んでいます。
本年4月には、職員が組織の垣根を越えて安心して相談できるコンプライアンス相談窓口を新たに設置。さらに、策定された職員コンプライアンス行動指針を組織の末端にまで徹底的に浸透させるため、各種研修を順次実施していく方針が示されました。
風通しの良い組織風土へと生まれ変わることができるか、議会として注視していきます。
下水道管路の緊急調査
昨年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、大分市でも昨年度に下水道管路の特別重点調査が実施されました。
調査が行われた管路約16.3キロメートルのうち、なんと約8.8キロメートルが、原則1年以内に速やかな対策を講じるべき緊急度Ⅰと判定されました。
非常に高い割合ですが、幸いにも該当したのはすべて雨水の管路です。八潮市の事故原因となった硫化水素による汚水管路の損傷は見られず、併せて実施された路面下の空洞化調査でも異常がないことが確認されています。
現在、緊急輸送路など荷重の大きい車道部の管路については、今年度中の完了を目指して最優先で改築・補修が進められています。歩道部などの箇所についても、今後計画的な対策が実行される予定です。
脱炭素先行地域と新スポーツ施設の状況
5月11日には、全国のモデルケースとして選定されている脱炭素先行地域づくり事業の推進提案者会議が初めて開催されました。
地域新電力や金融機関、医師会、透析医療機関の関係者が集まり、令和12年度までの5年間にわたる円滑な協力体制の構築に向けて共通認識を深めています。
また、市民の健康を支える新しいスポーツ施設も活況を呈しています。昨年11月にオープンした南部スポーツ交流ひろばは、5月末現在で延べ約6万人が利用しており、早くも年間利用目標を達成する勢いです。
また、本年4月に開設されたばかりの大手公園スケートボードパークは2か月間で延べ約800人、南大分スポーツパークの3×3バスケットボールコートは同延べ約900人が利用。週末には市内外から若者や家族連れが訪れ、エリアの新しいにぎわいを生み出しています。
おおいた夢花火とサイエンスパーク
大分の夏を彩るおおいた夢花火は、本年は8月29日(土)の開催が決定しました。すでに企業や団体から3,500万円を超える協賛が集まっています。
今年の目玉は、花火打上げ前に行われる約1,300機のドローンショーです。この特別プログラムが実施される全国4箇所のうち、九州では唯一大分市だけで観ることが可能となります。観覧区画や階段席の販売は7月からスタートする予定です。
さらに、子どもたちの知的好奇心を刺激する科学体験イベントおおいたサイエンスパークは、8月22日・23日の2日間にわたり開催されます。
昨年初めて荷揚BASEで開催した際は2日間で約5,400人が来場しましたが、今年度は新たにアートプラザも会場に加え、規模を拡大。大分大学や大分高専、市内高校などの全面協力のもと、最先端の無人走行放水ロボットの展示など、昨年を上回る体験ブースが展開されます。
重要条例の改正案
一般議案では、民間ノウハウを活用して維持管理の質向上を目指す都市公園条例およびスポーツ施設条例の一部改正(指定管理者制度の導入)や、GIGAスクール構想で令和2年度に導入され5年が経過した旧教育用タブレット端末の処分に関する議案が提出されました。
また、賀来小中学校の校舎一体整備を機に、小中一貫教育をさらに推進するため、令和11年度から両校を統合して義務教育学校大分市立賀来小中学校を設置するための条例改正案も上程されています。
限られた時間の中で審議されるこれら議案について、市民の皆様の声を聞きながら、徹底した論戦に挑みたいと思います。





