学童に入れない子ども達がいる
その児童を抱える家庭に大きなしわ寄せが来ている
そんな方々を救うため、この夏、児童の見守り事業を実施しました。
対象は小学4年生から6年生。学童を卒業した子たちです。
運営したのは、私が理事を務める豊府の郷町づくり推進協議会。
企画から現場まで関わりました。
多くの方に支えられ、無事に全日程を終えられました。
その過程において、何が課題で、何を感じたのか伝えます。
1. 学童は3年生まで
私の住む豊府校区では、放課後児童クラブいわゆる学童保育が、原則として3年生までしか利用できません。
つまり、4年生に上がった時点で、日中の預け先がなくなります。
4年生ともなれば、ある程度は自分のことができますし、四六時中、大人が見張っている必要はありません。
ただ、共働きの家庭が多数を占めるいま、夏休みのように学校が休みになると、毎日長い時間、家に親がいない状態が続きます。
私自身、当事者としてこの問題に直面してきました。
周りの家庭からも「4年生になったら預け先に困る」という声を何度も聞いています。
2. ずっと動かなかった行政
議員になってから、この問題の対策を大分市に求め続けてきました。
しかし、なかなか前に進みませんでした。
人がいない。お金がない。場所がない。
行政が動けない理由は、大体この3つです。
誰かが怠けているわけではありません。
今の制度が、この需要を想定して作られていないだけです。
新しい仕組みを一から立ち上げるには、予算も人員も足りない。
その状態が長く続いていました。
3. 自治会ではなく校区という単位
転機は、ある自治会長からのアイデアでした。
規模は小さいながら、自治会の公民館を利用して、既に見守りをしていました。
それを校区全体でやってはどうか。
そして豊府校区全体の枠組みに提案したところ、話が動き始めます。
休園中の幼稚園ホールを会場に借りることができました。
多くの方々がサポーターとして集まってくれました。
事前に500名近くの保護者へアンケートを配り、169名から回答をいただきました。
利用が見込めないなら、見送る判断もしたかったからです。
結果として十分なニーズが確認でき、実施に踏み切りました。
4. 実施して分かったこと
利用登録した児童58名、サポーターは33名でした。
延べ利用者数は733人、1日あたり平均で約27人です。
利用者の半数が4年生でした。
学童を卒業したばかりの4年生の居場所が、いちばん必要とされている。
数字の上でも、はっきりしました。
現場の実態も正直に書きます。
建物の備品が壊れることや、子どもの擦り傷といった軽いケガはありました。
4年生はパワフルです。じっとしていることが殆どありません。
電気の容量を超えてブレーカーが落ち、上限を引き上げてもらいました。
ただ、医療機関にかかるケガや大きな事故は1件もありません。
許容できる範囲に収まったと考えています。
5. 完璧を求めると誰かにしわ寄せがいく
最近の世論として、行政に対して完璧を求め過ぎではないかと感じることがあります。
行政が失敗を恐れて完璧を期すと、結局はしっかりした民間の事業者に発注することになり、予算が大きく膨らみます。
政治とは、限られた財源をどこにどう振り分けるかの判断です。
あらゆる場面で完璧を求めれば、財政はもちません。
完璧を求めること自体が悪いわけではありません。
かけるコストと求める安全のレベル。
この2つのバランスを見極める必要があるのではないでしょうか。
6. お金で解けない問題の解き方
サポーターには、弁当とお茶代程度のわずかな謝礼で、6時間の見守りをお願いしました。
金額だけ見れば、申し訳ないほどです。
それでも、業者に任せるのとは違う価値がありました。
地域の大人が、子どもたちの考えや現場の実態を、直接知る機会になったのです。
現役を退いた高齢の方からは「孫の世代と触れ合って元気をもらえた」という声も届いています。
何でもお金をかけて完璧を求めるのではなく、地域で協力し合いながら、心と体の健康や充実感を得る。それも理想の一つと考えています。
ただし、一つだけ気をつけることがあります。
できる人にばかり負担が集中する、搾取のような構造だけは、絶対に作ってはいけません。
如何にして持続可能な仕組みを維持するか。
今回の課題を整理しながら、冬休みに向けて準備を進めて参ります。
最後に、
自治会をはじめ地域の方々は勿論、市職員や教職員を含め、今回の事業に関わった全ての方々に厚く御礼申し上げます。皆さまの協力なしに、この事業は成功しませんでした。今後とも宜しくお願いいたします。
この件は、地域の家庭からいただいた声や、現場での気づきが出発点でした。
「私の校区の問題も相談に乗ってほしい」
こういったご要望があればご連絡ください。すぐに解決できないこともありますが、記録して積み上げていきます。
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