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多文化共生論と議会を動かす正攻法

先日、大分や日本の将来を真剣に憂う団体の方々と面談を行った。郷土を思い、行動に移すその姿勢には率直に敬意を表したい。

面談の中で「大分市の多文化共生プランを廃止すべきだ。外国人向けの予算を日本の子どもたちの教育に回すべきだ」というご意見をいただいた。
思想は自由であり、その主張自体を否定するつもりはない。ただし、数字と制度という二つの観点から整理しておきたいことがある。

数字で見る予算の現実

大分市の多文化共生に関連する予算は、年間およそ1,000万円から2,000万円の規模だ。
対して、大分市の一般会計予算は約2,200億円。多文化共生予算は全体のわずか0.005%から0.01%に過ぎない。

子どもたちの未来に本気で投資したいのであれば、この数千万円を削ったところで何も変わらない。教育予算の拡充に必要な財源は、桁が二つも三つも違う。2,200億円という全体の枠組みの中から、どこに優先順位をつけ、どこから財源を持ってくるか。議論すべきはそちらの方だ。

特定の小さな予算を攻撃することは、感情の上で分かりやすい。しかし、それは本来の目的である子どもへの投資拡大からは最も遠い手段であり、エネルギーの浪費になりかねない。

行政を動かす正攻法

もう一つ、要望の届け方について率直に指摘しておきたい。

白紙撤回を求めるデモや過激な表現は、表現の自由として認められている。しかし、地方自治は議会制民主主義で動いている。街頭の声も大事だが、議会を通じた公式の方が、行政として耳を傾けやすい。

本気で政策を変えたいなら、陳情や請願という制度を使い、議員を巻き込み、議会の場で正面から議論を求めること。何万人もの賛同者がいるのであれば、その署名を集約して議会に届ければいい。それが法制度における正攻法であり、最も確実に行政を動かすルートだ。

主張をぶつけ合うだけでは、社会は前に進まない。大分を良くしたいという思いが本物であるならば、感情ではなく制度を、対立ではなく議論を、そして事実に基づいた現実的な提案を行うことを願う。

その一助になるのであれば、私はいつでも向き合うつもりである。

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