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なおきの“ちょい気になる”大分市政vol.52 箱罠の向こう側にある、暮らしを守る人の努力

先日は、大葉農園の視察についてご報告しました。自動で葉を束ねる最新機械の導入が、人手不足を補い、農業を支えている姿をご紹介しました。

ただ、農家の皆さんが抱える課題は機械化だけで解決できるものではありません。その一つが有害鳥獣対策です。今回、大分市が設置している箱罠を視察し、イノシシの捕獲現場を学んできました。

イノシシの被害は年々深刻化しています。畑を荒らすだけでなく、街中にまで出没するようになりました。先日も古国府に現れ、地域が一時騒然となりました。もはや山の問題ではなく、私たちの生活圏に直結した課題になっています。

しかし、罠を設置すれば安心、というわけにはいきません。定期的に巡回して確認が必要で、タイミングを逃せば捕獲されたイノシシが腐敗してしまいます。生きていても殺処分が必要となり、その作業は大きな負担です。現場の職員は人手不足の中で厳しい対応を迫られています。

捕獲を知らせるセンサーが開発されるなど、巡回の負担を減らす工夫がなされています。それでも処分方法という根本的な課題は残ります。技術だけで解決できるものではなく、地域と行政が一緒に考えていく必要があります。

大葉もイノシシ対策も、食卓を守るために欠かせない取り組みです。農家の努力と現場の苦労を知ることが、私たちの暮らしを支える一歩につながるのではないでしょうか。

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