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なおきの“ちょい気になる”大分市政 vol.23 誰一人取り残さない学校を目指して

本日、夜間中学シンポジウムに参加してきました。県政の話になりますがご容赦ください。

令和8年4月、大分県内で初めての夜間中学が開校します。場所は、大分県立爽風館高校の敷地内。これまでなかった「学び直し」の場が、ようやく県内に生まれます。

夜間中学とは、中学校を卒業していない方、あるいは卒業していても十分に学べなかった方が、改めて義務教育を受けられる場です。

対象者は外国籍の方も含まれ、週5日、体育や美術、家庭科なども含めた総合的な授業が行われます。

大分県では「中学を卒業していない」と答えた人が8759人、外国人労働者は9982人にのぼります。

読み書きや基礎的な計算ができず、福祉サービスの手続きで困る方もいれば、言葉の壁や孤独の中で声を上げられない方もいます。

そんな方々にとって夜間中学は、学び直す場所であると同時に、失った自信を取り戻す場所でもあります。

「自分はもう一度やり直せるんだ」
そう思えるきっかけが、ここにはあります。

夜間中学は単なる教育の話にとどまりません。福祉、地域づくり、そして防犯の面でも、社会全体の包摂力を高める土台になります。

誰かが取り残される社会は、やがて私たち自身の暮らしにも影を落とします。だからこそ、「誰一人取り残さない」という思いを形にするこの取り組みの意義はとても大きいのです。

人生には、思い通りにいかない時期がある。でも、それをやり直せる場所があるかどうかで、人生の意味は変わってきます。

夜間中学の開校は、大分の未来にとっても希望のひとつ。

これからの地域社会をつくっていく皆さんと一緒に、静かだけれど確かなこの歩みを応援していきたいと思います。

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