BLOG

なおきの“ちょい気になる”大分市政vol.9 登校の形が変わる時代、公平な教育費をめざして

不登校という言葉の裏側には、家庭ごとにまったく異なる事情と想いが潜んでいます。

朝になるとお腹が痛くなる子、教室のにぎやかさで息苦しくなる子……「行けない」のではなく「行きづらい」というケースも多く、保護者はできれば地元の公立校へ通わせたいと願いながら、苦渋の選択を迫られています。

社会との繋がりを保つ場として、フリースクールなどの民間施設を活用する道がありますが、ここで立ちはだかるのが金銭面のハードルです。

月謝や交通費に加えて、大分市では中学校の給食費を無償化していますが、登校できない子どもは給食を食べられず、昼食代を家庭が負担せざるを得ない二重負担になっています。

この不公平を埋めるため、東京都は2024年度から不登校の小中学生がフリースクールを利用する際、月額最大2万円を助成する制度を導入しました 。教材費や昼食費にも充当できる柔軟な仕組みで、全国的にも注目されています。

令和6年4月時点で、大分市の不登校児童生徒は小学生643人、中学生981人。彼らにとって、学びや友だちと出会うチャンスは「未来への投資」そのものです。

行政、教育委員会、フリースクール関係者、そして当事者の家庭が同じテーブルにつき、二重負担をどう解消するか、議論する時期に来ています。

制度づくりは一朝一夕には進みませんが、子どもたちが安心して社会とつながり、自分らしく育つ環境を整えることは、地域全体の宝を育むことにもつながります。

私たち一人ひとりの声が、より良い支援策を動かす原動力になります。どうか皆さんの意見をお聞かせください。

PAGE TOP