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なおきの「思考の深掘り」vol.19 スタジアムという名の夢と借金

このコラムは、大分県が2月26日に公開した調査報告書を元に作成しており、筆者の主観や政治的立場は一切含みません。また、ちょっとだけ面白おかしく書いてます。予めご了承ください。それではどうぞ!

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大分県の新スタジアム構想、正直に言います。
それはズバリ「夢のある話」と「やべぇリスク」が綺麗に半々。

■ まず現状解説

別大興産スタジアム、築45年の超ベテラン。

ベンチもロッカーも観客席も、あちこちガタがきています。

じゃあ直せばいいじゃないか!という至極まっとうな意見もあるんですが、最低限の修繕だけで約30億円かかります。

そしてそれをやり切っても、プロ野球は呼べないまま。

収容人数が足りない、屋内練習場もない。

30億払って現状維持というなかなか報われない結末が待っています。

■ 清々しいほどの開き直り

だったらいっそ、場所ごと変えて本気のやつ作ろう!というのが今回の構想です。

移転先として有力なのは、パークプレイス大分の隣にある大分スポーツ公園エリア。

駐車場5,000台、商業施設隣接という好立地に、2万人規模のスタジアムと屋内練習場を建てようというもの。

絵面だけ見るとめちゃくちゃ夢がある!

■ 数字だけ見ると「早く建てろ!」

狙いは超シンプル。

プロ野球の公式戦や春季キャンプを誘致して県外からお金を呼び込むこと。

試算によれば、プロ野球を1試合誘致するだけで約1.5億円、ソフトバンク規模のキャンプを誘致できれば約32億円の経済波及効果があるとされています。

数字だけ見ると「早く建てろ!」と言いたくなりますよね。

■ でもね、ここからが本題

他県の事例を見ると、プロ仕様の野球場建設には数100億〜150億円超かかるんですって。最近はインフレもあるから、当初予算で収まるはずがありません。

こんな巨額な経費、施設の利用料だけで回収するのは絶対に無理。

つまり、継続してプロを呼び続けて県全体を儲けさせ続けることが絶対条件になります。

これ、言葉にすると簡単ですが、実際は継続的に各球団と交渉し、勝ち続けるという地道でシビアな営業戦が必要です。

誘致に失敗したら?

そりゃもちろん巨大なハコモノと毎年の赤字が残るだけです。
負担するのは大分県民です。ってオイ!!

■ 渋滞問題、笑えない

交通問題も頭が痛い。

大分は車社会で、県外客の6割が車で来ます。

今のまま数万人規模のイベントが入れば、周辺道路は確実に詰みます。

2018年のキリンチャレンジカップ。選手達を載せたバスが大渋滞に巻き込まれ、1時間近く遅刻したことは記憶に新しいことでしょう。

スタジアムは最高だったけど帰りに3時間かかった…
という体験は、リピーターを確実に減らします。

中九州道路の完成だけで解決できるほど単純だろうか。。

■ 成功のカギは箱じゃない

要するに、これは古い球場の建て替えじゃなくて、税金を使った経済的な大勝負です。

それも結構な規模の。

夢があるのは本当。リスクがあるのも本当。

成功のカギは、スタジアムを造ることより

①誰が毎年プロ野球を引っ張ってくるのか
②どう渋滞を捌くのか

地味だけど本質的な2点に尽きます。

■夢か借金か

スタジアムは夢を乗せられる。

でも借金も乗せられる。

大分県がどちらを手にするかは、箱を作った後の話次第です。

大分県民としてこの計画、他人事にせず、ちゃんと追いかける価値はあると思います。

詳細を知りたいという真面目な方は
大分県HPから資料を直接ご確認ください↓
https://www.pref.oita.jp/soshiki/10330/sports-shisetu.html

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