先日、知人に誘われて「子商塾」という取り組みに参加しました。名前の通り、子どもに商売を学んでもらう塾です。売上高や原価、粗利益といった大人顔負けの考え方を、子どもたちが学んでいく姿に感動しました。
今年のテーマは「かぼすジュース作り」。親が出資者となり、全体の計画は大人がサポートしますが、肝心の味の調整は子どもたちが自分たちで決めます。カボスの割合や甘さをどうするか、炭酸は強めがいいか。試行錯誤の末に「これなら売れる!」と納得した瞬間の表情は、本当に頼もしいものでした。
最終的には祭りで販売し、その利益はお小遣いとして子どもたちに戻ります。「お金が増える!」という目標があると、子どものやる気は一気に本気モードに変わります。けれど、それだけではありません。大人も子どもも、商売の原点は同じです。良いものを作って、お客さんに喜んでもらい、その対価を受け取る。その喜びを小さい頃から体験できるのは、何よりの学びだと感じました。
準備は大変ですが、子どもたちが自分の手で社会とつながっていく姿を見ると、こちらも勇気をもらえます。政治や経済の話は遠い存在に思えるかもしれません。でも、身近な「お小遣い」と「商売」を通じて、お金や社会の仕組みを学ぶことは、私たち大人にとっても共通のテーマです。
来月のお祭り、子どもたちが作ったジュースをぜひ手に取っていただければ嬉しいです。その一杯に、未来を担う子どもたちの学びと挑戦が詰まっています。