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なおきの「思考の深掘り」vol.13 各党の主張を徹底解説「自由民主党」

1月27日に公示された第51回衆議院議員総選挙において、街頭演説から各党の政策を読み解きました。順次更新しますので、投票行動の参考としてください。
■基本的立場
自由民主党は、今回の衆院選を「日本を再び強く、豊かにするための体制を確立できるか」を問う選挙と位置づけている。
高市早苗総裁は、国家の究極的使命を「国民の生命と財産、領土・領海・資源、国家の主権と名誉を守り抜くこと」に置き、その前提として経済成長が不可欠だとする。
政権の枠組みは日本維新の会との連立であり、従来の自民党政権とは異なる政策パッケージを提示している点を明確にする。
財政については緊縮ではなく、「責任ある積極財政」を掲げ、危機への備えと成長の両立を国家戦略として進める立場である。
■政権の転換と連立の意味
高市総裁の就任により、前回衆院選の公約から大きな政策転換が行われた。その理由として、日本維新の会との連立により「未来への投資」を重視する政策軸が強まり、新たな役員体制の下で政策を練り直した点を挙げる。
経済運営の中心概念は「責任ある積極財政」であり、その内訳を「危機管理投資」と「成長投資」の二本柱として示す。
■危機管理投資(安全保障と成長の接続)
国民の安全を守るための投資を、同時に成長産業へつなげることを狙う。
食料安全保障では、食料自給率の向上と高品質食品の輸出産業化を掲げる。完全閉鎖型植物工場による主食生産や、稲を活用した医薬品原料の開発など、農業と先端技術を結びつけ、海外市場で富を得る構想を示す。
エネルギー安全保障では、安全性が確認された原発の再稼働を進めるとともに、小型で安全性を高めた次世代革新炉や、核融合(フュージョンエネルギー)の早期社会実装を目指す。目的は安定供給と電気代の抑制であり、都市部での電力価格高騰を問題意識として挙げる。
医療・健康分野では、医薬品の原料や製造を特定国に依存しない体制を国内に構築する。
サイバーセキュリティでは、同盟国からの懸念を払拭し、AIや偽情報対策を含め、民主主義を守るため世界最高水準を目指す。
防災・インフラでは、首都直下地震などの大規模災害に備え、老朽化した上下水道や木造住宅密集地の対策を国の責任で進める。
経済安全保障の一環として、南鳥島周辺の深海に存在するレアアース泥の採掘・精錬プロジェクトを推進し、日米で資源供給を確保する体制を構築するとする。
■成長投資(稼ぐ力の再構築)
成長投資では、日本が再び「稼ぎ頭」になる分野を明確に打ち出す。維新の会との連携により、従来の自民党に不足していた「未来への投資」を加速させる。
重点分野として、以下のような成長戦略を17分野で展開する。
・宇宙分野(デブリ除去、衛星データとAIによるインフラ管理)
・造船分野(かつての世界トップシェア奪還)
・コンテンツ産業(アニメ、ゲーム、音楽などのソフトパワーを外交・経済の武器として強化)
■予算編成と国会運営の改革
当初予算を抑え、補正予算で対応する従来の手法を改める。「責任ある積極財政」に基づき、外国人政策や農業支援など必要な支出は最初から当初予算に計上する方針を示す。
一方で、法案提出が進まない背景として、重要委員会の委員長ポストを野党が握っている現状がある点を指摘。国旗損壊罪の刑罰整合など、提出したい法案が審議にすら入らない事例を挙げ、議席不足による制約を強調する。
■解散の理由と覚悟
今回の解散は、高市内閣が編成した令和8年度予算案や関連法案を成立させるために、委員会運営を主導できる安定多数が必要だという理由によるものである。
自民・維新で過半数を獲得できなければ、総理大臣を辞任すると明言し、進退を懸けた選挙であると位置づける。不安定な少数運営では、大胆な政策は実行できないという認識を示す。
■総括
安全保障と経済成長を一体として進める国家戦略を前面に打ち出す。「責任ある積極財政」を軸に、危機管理投資で国の基盤を守りつつ、成長投資で稼ぐ力を取り戻す構図である。
また、政策実行の前提条件として、国会運営を主導できる安定多数の必要性を強く訴え、解散をそのための選択と位置づけている。
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